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プロジェクトストーリー

Project No.1 エレクトロニクス分野 液晶関連装置TSC開発プロジェクト Project No.1 エレクトロニクス分野 液晶関連装置TSC開発プロジェクト

Project No.1
エレクトロニクス分野
液晶関連装置TSC開発プロジェクト

1997年入社
エレクトロニクス事業本部
第一事業部 技術二部
森 俊裕

PLOFILE

入社後、開発部門FPグループ(現:開発部門開発部エレクトロニクスグループ)に配属され実装プロセス開発を担当。2002年12月、開発部門開発部生産システムグループに応援派遣され、精密ステージ開発プロジェクトに参画。2003年10月、同グループに移籍。引き続き同プロジェクト(TSC開発プロジェクト)に参画。

大型化がキーワードの液晶製造で脚光を浴びる
東レエンジニアリングの独自技術
液晶やPDP(プラズマ・ディスプレー)に代表される薄型ディスプレーは、携帯電話やパソコンのモニタから大型テレビへと需要が広がり、その画面サイズは急速に大型化している。
画面の大型化はもちろんだが、液晶などを製造するには膨大な設備投資が必要で、投資効率を高めるには、1枚のガラス基板から少しでも多くの製品をとる必要がある。そのため、液晶製造工場では第5世代から第6世代というように、隔年周期でガラス基板のサイズが大きくなっている。現在、準備段階に入っている第7世代では、ガラス基板のサイズは約2m×2m。畳2枚分という非常に大きなガラス基板での製造となる。
ここで紹介するTSC開発プロジェクトは、液晶製造で非常に重要な工程の一つであるレジスト塗布工程で、基板の大型化に対応する画期的な装置を開発するプロジェクト。東レエンジニアリングが培ってきた独自のコーティング技術が、大型化する液晶製造で大きな注目を浴びているのである。
クイックレスポンスが最大の課題

森が参画した時、TSC開発プロジェクトは第5世代向けの試作機が完成し、第6・7世代試作機の設計が始まっていた。需要が急増している液晶業界は、競争もまた激しい。第5世代の試作機が完成したからといって、一息ついている間はない。第5世代の生産機第1号の製作と、第6・7世代試作機の設計がパラレルで進行し、プロジェクトは最も多忙な時期を迎えていた。
その時、森は入社6年目とはいえ機械設計は初めての業務。「右も左も分からぬままでのスタート」だったが、プロジェクトの一員になった以上、森も重要な戦力だ。第5世代の設計・製作、客先要求への対応、新型機開発と、仕事は山積していた。「とにかく、このプロジェクトでは何をするにもクイックレスポンスが要求されます。設計・製作はもちろん、客先要求への対応しかり、新型機開発しかり。これらにどう対応していくかが最大の課題でした。個人的には、これに輪をかけて機械設計の経験不足ということで非常に苦労しました」。
エンジニアとしての幅を広げるために

入社以来、森が担当してきたのは、超高精度ボンダーを使用した実装プロセスの開発。これは簡単にいうと、ボンダーなどの装置でチップを実装する際、どのような方法が効率が良いか、新しい方法はないかなどを研究し、開発する業務である。そこで開発されたプロセスは、装置の改良や新機種の開発に活かされる。
実装プロセスの開発は、装置開発になくてはならないものである。ただ、森には「装置のことをもっと知っていれば、例えば図面が読める・書けるようになれば、エンジニアとしての世界がさらに広がるのでは」という思いが日を追うごとに強くなっていた。そこで機械設計業務を担当したいという希望を出していた。
その希望がかなって配属されたのが、このTSC開発プロジェクト。自らの希望なので、初めてだからという泣きごとは言っていられない。現場での不具合にも素早く対応するなど、とにかくクイックレスポンスを心がけた。森だけでなく、プロジェクト全体がクイックレスポンスを合い言葉にしていたことで、開発は非常に速いスピードで進行。それが、第5世代機のリピート受注や、第6・7世代機の受注につながった。
勇気づけられたメールの言葉
「困難な状況に立ち向かっているのは皆同じで、失敗がないのがベストだがなかなかそうはいかない。失敗をしたということは確実に何かをやったということで、大事なのはそれをどれだけ早く的確にリカバーできるか。そして繰り返さないこと」。それは、森が以前に所属していた部署で回っていた「部内メール」に書かれていた言葉。このプロジェクトとはまったく関係のない人の話だったが、ちょうど設計がうまく進んでいなかった時期に偶然目にして、森はこの言葉に非常に勇気づけられた。
「機械の立ち上げの担当者が、私が設計した部品を見て『これはいい!』と、言ってくれたときも本当にうれしかった。プロジェクトは設計者、機械を製作する人、調整する人などいろんな人とのかかわりで進んでいくんですが、そうした人のなにげない一言で助けられたり、やりがいを感じたり……。それがプロジェクトの醍醐味でしょう」。
液晶製造での大型化はとどまることがない。TSC開発プロジェクトも現行機種の改良、次世代機種の開発と、挑戦は続く。「その中で開発・機械設計者としてより経験を積み、全社の開発部門の一員として、新たな市場開拓に貢献できる仕事がしたい」と、森のエンジニアとしての夢もますます大きくふくらんでいる。
Project No.2 エンジニアリング分野 航空機の主翼組み立てのための 自動リベッター開発プロジェクト Project No.2 エンジニアリング分野 航空機の主翼組み立てのための 自動リベッター開発プロジェクト

Project No.2
エンジニアリング分野
航空機の主翼組み立てのための
自動リベッター開発プロジェクト

1994年入社
エンジニアリング事業本部
産機事業部 FA技術部
中川 義満

PLOFILE

入社後、FA技術部に配属され、様々な装置の制御を担当。参画したプロジェクトはリードフレーム製造ライン(ICやLSIの微細電極製造装置)、感光ドラム製造ライン(レーザープリンタ&コピーの部品製造装置)、パウダースラッシュ成形機(自動車のインパネ部品の製造装置)、2次電池製造装置(携帯電話や PDAなど用のバッテリー製造装置)など多岐にわたる。最近は主にPDP(プラズマディスプレイ)製造装置を担当している。

先進の生産現場を提供するFAエンジニアリング
半導体、液晶、PDP、有機感光(OPC)ドラムといったIT社会のキーデバイスとなる電子部品をはじめ、自動車関連、航空機関連…。技術革新の激しい、現代の先端産業。その生産現場の自動化ラインや設備・装置を構築するのが、東レエンジニアリングのFAエンジニアリングである。その事業分野は、富士山の裾野のように現代産業の広大な領域を網羅している。
FAエンジニアリングに求められるのは、多様なプロセスを熟知したメカニック技術と、それらを厳密に制御するシステム開発力。ハードウエアとソフトウエアが一体になった総合技術から、多種多様な顧客ニーズに応える先進の生産設備が誕生する。
ここで紹介する自動リベッターは、ジェット機の主翼を組み立てる際に使われる装置。全長30メートルを超える巨大な装置だが、直接人命にかかわる航空機の製造だけに厳密な精度が求められた。
国内では前例のない装置。手探りで開発が始まった。

リベットとは鋲(びょう)のこと。航空機の機体は、ジュラルミンなどの金属板をこのリベットによって梁(構造体)と接合することで組み立てられる。ジェット機を近くで見ると、機体の表面に小さな円い跡がいくつもついていることに気付くだろう。それらがリベットで接合されている部分である。中川は「リベットを打つ機械ですから当初は、それほど難しい技術ではないだろうと思っていました。ところが実際にやっても見ると、これが大変で…」と当時を振り返る。
この装置には、2つの部品(板と梁)に穴を開けてリベットを入れ、それを上下から挟み込んで押し潰し、その上部を平らに削るという「自動リベット動作」と、リベットする点を装置に対して鉛直にするため傾きを補正し高さもあわせる「主翼の位置決め」という2つの大きな機能がある。
内部に燃料が格納される主翼は、航空機にとって最も重要な部分。その製造はすべてにわたって厳密な仕様になっている。例えば「自動リベット動作」は、一瞬でリベットを押しつぶすが、その加重値を5000~30000ポンドの全設定範囲で300ポンド以内の精度で押しつぶさないといけない。
「加重値が小さい内はそうでもないのですが、30000ポンド近くになると非常に厳しい。途方もない対策案をなんとか形にして、みんなで一喜一憂しながら対策実施と試行錯誤の繰り返し。些細なノウハウの積み重ねで装置の主機能となってゆく様子が、なんとも言えない感じでした」。
ジェット機の主翼を製造するための「自動リベッター」というのは、国内ではほとんど前例のない装置。まだ経験の浅かった中川はもちろん、開発当初はプロジェクトメンバーの皆が手探りの状態だった。
求めていた計算式は意外なところからやってきた。
中川が壁にぶつかったのは、「主翼の位置決め動作」の制御だった。主翼は約15メートル。しかも、その形状は複雑な曲線を描いている。リベットを打つポイントは装置に対して必ず鉛直にしなくてはいけないので、カーブに合わせて主翼の角度を補正する。しかし、その時にリベットを打つ位置が動いてはダメ。 「十数メートルの大きさのものを傾けるのですから、単純に1度傾けただけで横方向に2mm、高さ方向で数10mmもズレてしまう。これをどう考えて、どんな計算でやるか、なかなか詳細が浮かばない。寝ても覚めてもどうしようと思いあぐねているばかりでした。わらをもつかむ気持ちで、様々な人に『いい方法はないか?』と相談していました。自分なりに、要は補正でズレた分を戻せばいいんだなと気付いたものの、今度は計算式が浮かばない…」大学時代の教科書を引っ張り出したり、専門書を探し出すために東京・神田の書店街を歩き回るが、何の進展もない。先が見えない毎日が続く。 そんなある日、プロジェクトに参画していた協力会社の人が「いいのがありました」とCGアニメーションの参考書を差し出した。半信半疑で見てみると、それはまさに中川が追い求めていた計算式。朗報はCGアニメという意外なところからやってきた。「本当に、天にも昇るような気持ちでした。コミュニケーションの大切さが身に浸みてわかりました」。
プロジェクトを遂行することで、
エンジニアとしての財産を身につける。

「私たちが造る装置やラインは、お客様のオーダーに合わせた特注品。量産されるものではないですから、構想段階から設計→生産管理→施工→立ち上げ→アフターフォーローまでをすべてを担当するケースが多いのです。私の場合、この自動リベッターのプロジェクトが、始めて最初から最後まで担当した仕事でした。これをやり遂げたことは、本当に大きな自信になりました。今の私の業務遂行のベースとなっている、仕事の進め方や問題解決へのアプローチは、このプロジェクトで培えたのだと思います」。
でも責任ある仕事が任され、それを遂行していくことで一人前のエンジニアとして成長していくケースが多いという。FA設備は、開発当初は工場で製作していても、実際の施工、立ち上げはお客様の生産現場での仕事となる。顧客は国内、海外を問わない。いったん現場に出れば、逐次上司の指示を仰ぐということは不可能だ。自ら考え、決断していかなければ、仕事を前に進めることができなくなる。
「『自分には無理だ』じゃなく『どうにかしなきゃなぁ』という、前向きな意識を持つことが大切です。いい装置をつくるため、お客様の満足を得るためには、自分は何をすればいいのか。がむしゃらに答えを求めて調べる。自分に足りない能力は、何らかの方法で穴埋めする。プロジェクトを遂行する上で、何が最も効率的なのかを考えるようになりました」。
東レエンジニアリングのプロジェクトは、モノを創り上げるだけではない。それぞれのメンバーに、エンジニアとしての「財産」も創り上げていく。
Project No.3 プラント営業分野 プラント建設プロジェクトにおけるプラント営業の役割と醍醐味 Project No.3 プラント営業分野 プラント建設プロジェクトにおけるプラント営業の役割と醍醐味

Project No.3
プラント営業分野
プラント建設プロジェクトにおける
プラント営業の役割と醍醐味

エンジニアリング事業本部
プラント事業部
プラント営業部
三島 康次

PLOFILE

入社後、エンジニアリング事業本部プラント営業部(大阪)に配属。新規顧客開拓を中心に営業活動を行う。その後、プラント営業部(東京)に異動。国内外の数多くの大型プラント建設プロジェクトに携わった経験を生かし、現在、プラント営業2課の課長としてビジネスの第一線でリーダーシップを発揮。後進の育成にも力を注ぐ。

先進の生産現場を提供するFAエンジニアリング

「プラントを造りたいが、何か良い提案はないか」。エンジニアリング分野のプロジェクトは、このようなお客様の引き合いから始まることが多い。そんなお客様の声に、さまざまなプラント建設で培った知見と新たな技術を組み合わせて、最適の提案で応えていくことが、プロジェクトの幕開けとなる。
プラント営業、とりわけ新規顧客の開拓は、そのプロジェクトがスタートする前、いわば「助走区間」に、その難しさと面白さが集約されているといっても過言ではないだろう。プラント建設には巨額の投資が必要であり、しかもお客様によって、また製造するモノによって、そのニーズはすべて異なる。お客様に東レエンジニアリングの実績や強みを知っていただき、信頼を得なければ、受注はもちろん、引き合いもいただけない。
ここでは、これまでに数多くのプラント建設プロジェクトを手がけてきた三島康次の姿を通して、プラント営業がいかにしてお客様に満足いただける提案を行い、モノづくりを支えているのか、そのプロセスと仕事の醍醐味を紹介しよう。
お客様のニーズをヒアリングすることが営業活動の第一歩。
三島が所属する営業2課では、主にケミカルプラントの構築を担っている。ケミカルプラントと一口に言っても、製造される製品分野は繊維、樹脂、医薬から電子・情報材料まで実に幅広い。しかも、同一系統の製品を大量に生産するケースもあれば、多品種・少量生産というケースもあり、まずはお客様のニーズをきめ細かくヒアリングすることからすべてが始まる。 「詳細なヒアリングを行い、ニーズを満たすことはもちろん、お客様にとってプラント建設は事業である以上、投資採算性を熟慮することも重要」と三島は言う。お客様が想定されているコスト内に納めつつ、いかにして最適なシステムやプロセスを構築するのか。いかにして東レエンジニアリングの強みを生かした付加価値の高い改善提案を行うのか。「コストをはじめ競合会社など聞きにくい情報もしっかりヒアリングした上で部署のメンバーやプロジェクトチームと情報を共有し、より的確な提案へと導いていく。そこにプラント営業の存在意義があります」 そうした個々のお客様への具体的な提案活動と並行して、三島が意識的に実行していることがある。それは、「世の中の動きにアンテナを張り、営業としてのセンスを磨き続けること」。今、何が求められているのか。この先、何が求められるのか。常に思考を巡らせ予測する習慣を身に付けることが、新たなニーズを掘り起こし、いち早くチャンスを見出すことにつながるからだ。
プラント営業はトータルコーディネーター。
ケミカルプラントの構築にあたっては、機械・電気・計装・用役・空調・建築と多岐にわたる技術が必要となる。そのため東レエンジニアリングには、各専門技術の部署が存在する。これら専門技術が上手く融合してはじめて、お客様が真に望まれているプラントが実現する。 また、グローバル化の加速に伴い、国際契約など様々な種類の契約が複雑かつ困難を極める中、経営企画室、輸出審査室、法務室といった部署と関わる機会も年々多くなっている。「契約フォーメーションの構築や契約締結には、プロのアドバイスやチェックが不可欠。技術と事務、双方の領域において、社内関連部署との円滑なコミュニケーションなくして仕事を進めることはできない状況」だという。 社内のあらゆるエキスパートたちの力を集約し、効果的に引き出す。コミュニケーション力を駆使してお客様や関連部署との信頼関係を構築する。そうした行動の積み重ねが、受注という形で実を結ぶ。「商品販売ではなく、請負契約をベースに進めるプラント営業は、演出家でありトータルコーディネーター」というのが三島の持論だ。
飽きることのないダイナミックな仕事。

マネージャーとして、プレーヤーとして、エネルギッシュに活躍し続ける三島。最後に改めて、プラント営業という仕事の魅力、醍醐味を聞いた。「プラント建設の現場は国内・海外とまさしくワールドワイド。また、プラントが生み出す生産品目も、お付き合いするお客様の業種も多種多様。モノづくりという共通点はあっても、同じものを取り扱うことはあり得ない。すなわち、飽きることが先ずない。同じことの繰り返しを退屈だと感じる人、海外を含む様々な場所でモノづくりに貢献したい人、世界中の多様な人々との出会いを求めている人。そんな志向の人にとって、これほどダイナミックで手応えのある仕事はありません」